3.指板とフレット

 さて、みなさんの使っている楽器の指板には、どのようなフレットが打ち込まれていますか?
だいたいの楽器は、きのこのような形のフレットだと思いますが、エンベルガーなどの一部の楽器では、長方形のフレットだと思います。

 なぜフレットの形に違いがあるのか。また、なぜきのこ型のフレットが多いのか、疑問を持ったことのある人も多いかと思います。
まず、きのこ型のフレットが多いのには、2つの理由があります。

 @製作者側が打ち込みやすいから
きのこ型のフレットだと、あらかじめ打ち込む長さを決めてフレットの形を調えておけば、打ち込むときに自然と決めておいた長さで止まりますよね?そういうことです。

 Aポジション移動がスムーズにできる
やはり指板から出てる部分が曲面なので、ポジション移動時の抵抗が少なくなります。

 ここで、エンベルガー型フレットの利点は?という疑問が生まれるかもしれません。
しかし、エンベルガー型フレットにも利点があります。フレットの形状は、音に大きく影響するのです。

 フレットがきのこ型のものとエンベルガー型のものでは、必然的にエンベルガー型のフレットの方が、指板に打ち込む深さが深くなります。そのため、きのこ型よりもエンベルガー型の方が、指板を占める金属の割合が大きくなります。
よって、振動のしかたに違いが出て、音に大きな影響を与えます。

 きのこ型のフレットだと柔らかめの音に、エンベルガー型のフレットだと硬い起ち上がりの良い音色になります。
楽器の個体差もあるので、一概には言えませんが・・・・・・

 指板が楽器に与える影響は大きいのです。もし指板を取り替える機会があったら、慎重に!!!!!

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